お灸の効果、炎症による「疼痛」について

疼痛とは・・・疼く(うずく)痛み(いたみ)と書きます。

そのほとんどが、末梢神経に何らかの刺激が及び引き起こされる感覚の事。

 

さて、お灸の効果としても「疼痛」は発生しえます。

例えると、皮膚組織に火傷になるまで温熱刺激を与えた場合などです。

いま時、そこまでのお灸の方法を行う鍼灸治療院は・・・あまり無いと思います。

お灸でごく微細な炎症を発生させれば生体防御反応を促す事ができます。

 

疼痛は炎症の5大徴候の一つで、因みに

  1. 疼痛
  2. 発赤
  3. 腫脹
  4. 熱感
  5. 機能障害

という五つです。

火傷や打撲などでも炎症となれば、上記5つの徴候が発現します。

「疼痛」=痛み。

痛みを感じる時、神経のセンサー(神経終末のポリモーダル受容器)が発痛物質という物質をキャッチし、痛みとして認識します。

火傷や打撲など、炎症により損傷した細胞からK⁺(カリウムイオン)が放たれます。

その他にも、ヒスタミン、セロトニン、ブラジキニンなど体内にある細胞からそれぞれ発痛物質が放たれます。

因みに上記のような発痛物質を除去しようと働くメカニズムも人体には備わっています。

生体防御反応といいます。

 

さて、今回は「疼痛」という事について触れてきました。

もしも、お灸の温熱刺激(火傷なんかする必要はありません)で、いわゆる温かくて気持ちいい程度の刺激を及ぼせれば、生体防御反応を促し痛みの除去に働きかけることも可能です。

 

つづく

 

後記

内因性発痛物質を遊離させる細胞

肥満細胞→ヒスタミン

血小板→セロトニン