お茶の水授業 <Q&A6>リフトアップほか

2023年6月13日(火) 第10回目

先週から「たるみリフトアップ、くすみ、くま」
への実技

授業内での質問を共有します。

Q. 頚部の刺鍼の時、切皮や刺入をする場合に筋肉の筋腹、起始部、停止部どこに行っても効果は同じですか?

A. 結論として効果(筋肉の過緊張を和らげる)は同じですが、起始部や停止部=筋腱移行部への刺鍼は響きやすく、筋緊張を和らげるのに効率的と言えます。
筋腹に刺鍼するにしても、被験者が響き(鍼による鈍痛)を感じれば筋緊張が和らぐ反射を起こします。
筋肉の起始部、停止部、筋腹それぞれの特徴があるので、各部位に合わせて刺鍼するとよいでしょう。

 

Q. 刺入はどこまで(深さ)すれば良いですか?

A. 目的により異なります。
筋肉(内)に到達させたい場合と、筋膜で鍼尖をとどめたい場合。
目的が筋肉の緊張を和らげたい場合、例えば肺野があり気胸のリスクがある部位など状況に応じて刺入深度を変えます。
因みに刺入深度を変えずとも、旋撚術や回旋術などで刺激量を調整する事も可能です。

 

Q. 側頭筋への刺入はどんどん響かせた方が、より効果的ですか?

A. いいえ
刺激過多(ドーゼオーバー)となる事もありますので、被験者の感受性に合わせて行いましょう。
軽くでも響きが得られれば筋肉の緊張が緩和する反射が発生するので、この体感を重要視しましょう。
なお側頭筋はとても響きやすい部位です。
被験者に口頭で確認しつつ刺入してみましょう。
慣れてくると刺入時に鍼体から手に響きの感覚が伝わります。

 

実際に刺入動作を実践してみると難しさが感じられると思います。
反復練習し上達していきましょう。
実技に関してはコツ掴みです。
漫然とおこなわず、相手の感受性に合せたり、前回と今回などを比較しながら実践してみるとも良いでしょう。

 

※授業中にもお話しましたが・・・
みなさんまだ2年生ですよね。
それにしては上達はやい方ですよ、えぇえぇ。

(北見)先生はなんでそんなに上手に打てるんですか?
と質問というか感想がありましたが・・・
15~16年ほぼ毎日やっていますので。

北見成達